新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響でオンライン展示会が増えていますが、早い人はすでに気が付いていらっしゃるようです。「オンラインでうまく話せない!」ということに。
「オンライン展示会での話し方テクニックを解説してほしいと」セミナー講師の依頼を頻繁にいただきますが、その中で最も多いリクエストが「オンライン展示会における動画の話し方を教えてほしい」です。
というわけで今回は、
動画の映り方や伝え方の注意点を紹介します。
この記事の目次
オンライン展示会における動画の効果と落とし穴
Webサイトにブース情報を掲載するだけでは「ただのまとめサイト」。「オンライン展示会」っぽさを出すためにも、いまや動画は必須アイテムになっています。
動画は、上手に使えば効果は高く、写真やテキストだけを乗せたページより閲覧数が何十倍にも跳ね上がるそうです。
しかし、ほぼ全ての出展者が動画に対して後ろ向き…。ハードルが高いからです。
撮影や編集など作ることへのハードルもありますが、最も気になるのが「自分が映ること」ではないでしょうか?
自分が画面に映る機会なんて、日常ではなかなかありません。撮影にチャレンジしても、大多数の人は画面に映った自分を見て「げっ★思っていた自分とは違う!」とショックを受けるようです。
オンライン展示会で動画が必要になったとき、まず注意すべきは、嫌悪感を抱いた動画は絶対に使わないことです。
来場者に見られる動画は
まさにブースの顔です!
嫌悪感を抱くほど改善の余地がある動画を顔にしてはいけません。
時間も手間もかかりますが、
動画はブースの顔なのです。
納得いくまで撮り直しましょう!
動画の種類
オンライン展示会の動画は2種類あります。
①ライブ式の動画
②録画式の動画
それぞれの違いは以下の通りです。
・ライブ式
展示会の会期中に、出展者と来場者がリアルタイムに繋がり商品説明や商談を行います。
Zoomなどのツールを使い、お互いの顔を見ながら会話をします。
・録画式
展示会の会期前に動画を用意し、オンライン展示会場となるWebサイトへ掲載します。
撮影や編集を自社で行う場合もあれば、出展のオプションメニューとして追加料金を払い業者に任せることができる場合もあります。
では、それぞれの注意点について
話し方のポイントを交えて紹介します。
ライブ式の動画の話し方
5つのポイント
来場者とリアルタイムに話すといっても、実際はパソコンなどの画面に向かって話すことになります。
オンラインの話し方では
独特なテクニックが必要です。
気を付けるべき5つのポイントは以下の通りです。
①カメラの位置と目線
相手の顔は画面に映ります。
しかし、カメラは画面の中にはありません。
つまり、相手のことばかり見ていると下を向いて話している様に映るのです。
堂々とした印象で映るためにも、顔をあげてカメラに向かって話す練習をしましょう。
②手ブレは止める
資料を手に持って映しだすときは手ブレに気をつけましょう。
画面上で資料が揺れていると相手は酔ってしまいますし、説明が下手だと勘違いされることが多いです。
また、文字の大きさや反転にも注意しましょう。
③短く話す
自分が話すときは「、」ではなく「。」を意識して話しましょう。ダラダラといつ終わるか分からない話し方より、簡潔明瞭な話し方の方が分かりやすく話しも弾みます。
ポイントは「。」を意識することです。
④リアクションをする
声で、ジェスチャーで、表情で、リアクションは必ず行いましょう。
ジーっと黙って聞いていると「電波が悪くて画面が固まっているのか!?」と勘違いされてしまいます。
⑤必ず練習する
実際にオンライン展示会中に使う同じ機材やツールで事前に練習しておきましょう。
特に、カメラやマイクの接続、開始ボタンや終了ボタンの押し方、必要に応じて画面の表示切替え方法なども把握しておきましょう。
来場者の前で不慣れな様子を出すと「このブースは問い合わせが来てないんだろうな…」と勘違いされてしまいます。
録画式の動画の話し方
7つのポイント
続いて、事前に用意できる録画式の動画についてです。
業者に依頼せず自作することを想定し、7つのポイントにまとめました。
①伝えたいメッセージを決める
何を伝えるための動画なのか?
メッセージの核を決めましょう。
アレコレ考えるのではなく「結局コレを伝えたい!」の1点を決めてください。
②話しの構成を作る
1点に絞ったメッセージに対し、起承転結を付けます。
より伝わる動画になる話し方テクニックとして、「起承転結」ではなく「結起承転結」を勧めています。
最初に結論を伝え興味を持ってもらうことで、動画からの離脱(来場者に「見る価値がない」と思われ途中で動画を切られてしまうこと)を防ぐことができます。
③カンペや実物を用意する
緊張すると頭が真っ白になってしまう人は、遠慮なくカンペ(台本)を用意しましょう。
また、商品などの実物を映し変化をつけることもオススメです。ずっと説明員が映り続けているのは話す側も辛いですし、観る側の来場者も飽きてきます。上手く変化をつける工夫も検討してください。
④機材を用意する
パソコン、カメラ、マイク、ライト、編集ソフトなど、必要な機材を用意します。
ここでの注意点は、機材への投資をしすぎないことです。いくら機材を買いそろえても、話し方がなっていなければ宝の持ち腐れになります。
「機材を1つ買ったら、話し方も1つ身につける」を意識してください。
⑤撮影する
録画動画の最大の特徴は
「撮り直しができること」!
まずは挨拶部分だけ撮影し、声の大きさ、表情、角度、明るさなどをチェックしてください。
動画はブースの顔です。納得いかなければ何度でも撮り直しましょう!
⑥編集する
噛んで言い直した部分や意味のない間はカットしましょう。どんどん話しが進む動画の方が、飽きずに見続けてもらえます。構成内容によっては、BGMや効果音を入れるのも良いでしょう。ただし著作権などにはくれぐれも注意してください。
⑦主催者(Webサイト)へ提出する
期日、データ形式、サイズなどは正確に守り提出しましょう。撮影や編集には時間を要します。慣れていない場合は締め切り3日前に提出するつもりでスケジュールを立てておくと安心です。くれぐれも、ギリギリまで粘らないように!特に編集でミスをしやすくなりますし、寝不足などで本業に差し支えたら大変です。気を付けてくださいね。
まとめ
私はYouTuberとしても活動しています。
構成、撮影、編集など全て自作です。
撮影に使うものは
iPhoneと三脚のみ。
編集に使うのはこの3つ
・アイムービー
・Vrew(自動テロップ)
・パワーポイント
ライトやマイクなどは使っていません。
よく、機材を買いそろえ動画に挑む人を見ますが、私は真逆の方法でYouTuberになりました。
「機材は最低限にして
話し方を磨く」という方法です。
話し方を意識すると
動画はグンと良くなりますよ!
繰り返しますが
オンライン展示会において
動画はブースの顔です。
来場者が嫌悪感を抱かない動画にするためには、編集よりも話し方が重要なのです。
まずは録画機能を使って、話している自分の姿をチェックしてみましょう!