こんにちは!
展示会専門接客トレーナーの丸山久美子です。
今回のコラムでは、ブースへの集客&スムーズな接客開始に役立つ「動線」と「導線」について紹介します。
私は3,000回以上の展示会現場で代行接客をしてきましたが、ほとんどのブースが「動線」すら知らず、もったいないな…と感じてきました。
今は、セミナーで情報を提供をしたり現地で接客トレーニングを提供する立場になったので、必ず「動線」と「導線」は指導するよう心がけています。
ぜひこのノウハウを使って、ブースへの集客&スムーズな接客を実現させてください。
この記事の目次
「動線」と「導線」の違い
そもそも
「動線」とは何なのか?
「導線」とは何なのか?
同じ読み方でも、この2つの言葉は意味が異なります。
私が作った展示会接客術に沿って解説させていただきます。
「動線」とは
動線とは「来場者が歩く通路や、歩いてくる向き」を意味します。
通路の幅が広いほど、歩く人が多いほど、「大きい動線」として捉えてください。
動線の向きは、時間帯により変化する場合もあります。
「導線」とは
導線とは「来場者をブースへ導く仕掛け」を意味します。
主に、展示品や掲示物の配置や声のかけ方などがあります。
来場者が思わず「何コレ?」と気になるように仕掛けられるかがポイントです。
動線→導線の順で考える
効果的に集客しスムーズに接客を始めるためにも、動線→導線の順で考えましょう。
では、詳しい手順を紹介します。
「動線」の見つけ方
まずは、会場図を用意します。
来場者がブースまでどう歩いて来るのか?
会場図を見ながら予想するのです。
この5つのSTEPで進めると
動線の予想が立てやすいですよ♪
STEP1.会場の全体像をチェックする
私が最初にチェックするのは、ブースがあるホールの出入口です。
来場者は、必ず出入口を使います。
会場へ入ってブースへ辿り着く場合もあれば、会場から出ようとしている途中でブースの前を通る場合もあります。
出入口が複数ある場合は、大きさもチェックします。
また、セミナー会場やイベントスペース、トイレ、飲食コーナーなどもチェックします。特に、セミナーやイベントは動線に大きく影響する事があるので、開催と終了時間も重要です。
このように、まずは会場の全体像を把握しましょう。
STEP2.ブースの位置に印をつける
会場の全体像が把握できたら、自社ブースに印をつけます。
よく、最初に自社ブースに印をつける人がいますが、これはあくまでSTEP2です。
まずは全体像→次に自社ブースの流れでチェックしてください。
最初に自社ブースに印をつけてしまうと、そこを中心に動線を見るようになります。
しかし、来場者はどうでしょう?
あなたのブースを中心に歩いてくれますか?
違いますよね。
ほとんどの来場者は、出入口からやって来て何となく会場を歩き回り、偶然あなたのブースの前を通るのです。
来場者の気持ちに近い動線を見つけるためにも、まずは全体像を把握してから自社ブースへ印をつけましょう。
STEP3.メイン通路に線を引く
ここからは、通路に目を向けます。
まずは、出入口から見て1番大きく目立つ通路に線を引きましょう。
次に、その1番目立つメイン通路から広がっている「同じ幅の通路」にも線を引きます。
最後に、会場の「最も奥の通路」にも線を引きます。
ここまで線を引いた通路が、会場内のメイン通路=来場者が歩く可能性が高い通路です。
STEP4.サブ通路にも線を引く
メイン通路から派生している狭い通路を「サブ通路」と呼んでいます。
もし、あなたのブースがサブ通路に面している場合は、ブースに接しているサブ通路にも線を引いてください。
サブ通路の線の色は、メイン通路と異なる色を使って引くと分かりやすいです。
STEP5.動線を予想して矢印を引く
あなたのブースに面している通路を見てください。
来場者はどの方向から来そうですか?
右?左?正面?裏から?
来場者が歩く向きを予想して、矢印を書き込んでみましょう。
これこそが、あなたのブースへの動線です。
来場者が歩く可能性が高い動線ほど太く、来場者が多い動線ほど太く、このように太さを変えて書くと分かりやすくなります。
「導線」の仕掛け方
動線が分かったら「導線」を仕掛けます。
具体的には、展示品・掲示物・接客などで、来場者が立ちどまる仕掛けを作るのです。
来場者に「何これ?」と思わせたら勝ち!
導線を上手に仕掛ける事ができれば、来場者の足をとめる事ができます。
では、導線はどのように仕掛けるのか?
ポイントを紹介していきましょう!
POINT1.動線に合わせて展示品や掲示物を置く
先ほど会場図に書き込んだ動線をもとに、展示品や掲示物の配置を決めます。
例えば、右から左へ向かう大きな動線があるならば、商品は展示台の右側へ置くのです。
動線に合わせて配置する事で、来場者が見つけやすい展示になります。
展示品も掲示物も、来場者に見つけてもらえなければ陳列する意味がありません。
来場者はどの動線からやって来ますか?
向き・大きさ・高さなど…動線に合わせて調整し、より来場者を引き寄せる導線を仕掛けていきましょう!
POINT2.実際に動線を歩いて確認する
事前にいくら頑張って準備をしても、それはどうしても机上の空論にすぎません。
答えは現場にあります。
本当に動線から仕掛けが見えるか?
来場者をブースへ導く流れになっているか?
必ず、設営日や出展当日に現場で確認し、必要に応じ修正していきましょう。
POINT3.接客の第一声も作っておく
いくら導線で来場者の足をとめても、接客ができなければチャンスは掴めません。
接客の中でも、特に第一声は重要です。
スムーズに声をかけ会話を始める事ができれば、来場者にとってはもちろん、あなたにとっても心地の良い接客の時間になります。
導線を考える上で最大のポイントは、展示品や掲示物など「物」だけで終わらせない事です。
必ず、人=接客でも導線を作ってください。
第一声でどう声をかけますか?
向きは?位置は?言葉は?
接客を担当する全員で内容を共有し、来場者と会話ができる導線を仕掛けていきましょう!
まとめ
今回は「動線」と「導線」について紹介しました。
動線が分かればブースの作り方が変わります。
導線が分かれば集客も接客も出来るようになります。
動線と導線を活用して成果をあげていきましょう!
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